物流業界で欠かせないトラックですが、そのなかでも大量輸送を可能とする物流の要とも言える存在が大型トラックです。

この記事では、大型トラックの定義や各メーカーの大型トラックの特長について解説していきます。

物流業界で活躍する大型トラックの定義

トラックには、小型トラックや中型トラック、そして大型トラックなどがあり、それ以外にも特殊自動車やけん引自動車などさまざまな区分で分類されています。

一般的に道路交通法で定められている大型トラックは、車両総重量が11トン以上、最大積載量が6.5トン以上と定められているトラックを指します。

車両総重量とは、トラックの重量に加え、乗員や最大積載量の荷物を積んだ総重量のことです。

サイズの上限もあり、全長12m、全幅2.5m、全高3.8m以下との規定がありますが、中型トラックとのサイズの違いはありません。

これは、大型トラックと中型トラックとの差は重量による違いになるからです。

大型トラックは、中、長距離の輸送に適しており、原材料や建築資材などの物資を一度に運ぶことに適しています。

 

物流業界で活躍する国産大型トラック代表車種3モデル

物流業界で活躍する大型トラックはおもにいすゞ、三菱ふそう、日野の3社です。

それぞれの特長を車種別に解説します。

いすゞ ギガ（UDトラックス クオン）

いすゞ「ギガ」は2023年4月に新型モデルが発売されました。

今回のモデルは、吸収合併されたUDトラックスと初の共同開発になります。

ラインナップはリア1軸の「4×2」とリア2軸の「6×4」の2つのモデルで、エンジンは11リッターと13リッターのディーゼルエンジンを設定しています。

とくに13リッターエンジンは国内トップの530psの出力を誇り、他メーカーとの差別化を測っています。

またインテリアもクラス最高峰の収納量を誇るハイルーフや電動ランバーサポートとベンチレーションのついたシートなど、快適装備も改良されました。

また、ミリ波レーダーとカメラに監視による衝突回避支援機能の「プリクラッシュブレーキ」や車線逸脱抑制機能の「レーンキープアシスト」など、事故防止のための先進技術も数多く搭載されています。

三菱ふそう スーパーグレート

三菱スーパーグレートの新型モデルは2023年10月に発売され、6年ぶりのフルモデルチェンジとなりました。

搭載するエンジンは12.8リッターのディーゼルターボで、低速から優れた加速とトルクフルな走りを実現しています。

インテリアはダークレッドで統一された落ち着いた造りで、シルバーパーツの加飾などによる高い質感は高級車のような佇まいです。

また、センターコンソールの7インチタッチパネルディスプレイではオーディオ操作だけでなく、スマートフォンと連動して、対応するアプリをタッチパネルにて操作することが可能です。

もちろん、最新トラックならではの衝突の危険を察知して、警報とブレーキで被害を軽減する「アクティブ・ブレーキアシスト」や旋回時に歩行者や自転車などの並走している車両などを検知し、危険回避支援をおこなう「アクティブ・サイドガード・アシスト」など、安全支援装備も最新のものがアップデートされています。

日野 プロフィア

日野のフラッグシップモデルであるプロフィアは2023年4月に新型モデルが登場しました。

エンジンは9リッターのディーゼルツインターボエンジンで、最高出力380psのハイパワーと静音性の高さが特長です。

また、日野独自のトランスミッションのプロシフトは、12段変速のオートマチックでシフトチェンジがダイヤル式なのがユニークなポイントです。

シートは肉厚なのに加え、ダイヤモンドステッチのパターンシートは高級セダンのような見た目だけでなく、シートサスの減衰力は大きめのため、疲労軽減にも繋がっています。

さらに2024年6月の小改良では安全装備を充実させ、左折時に左側方の移動物を検知する「左折巻き込み警報」が追加されました。

まとめ

物流量が増加傾向にあるなか、大型トラックの開発が進み、より便利に快適になってきています。

運転のしやすさはもちろんのこと、豪華なインテリアや最新の安全支援装備の搭載など、これからの進化にも大きな期待が寄せられています。