モーダルシフトのメリットは?現状ではなかなか進まない理由
2023.04.24
物流業界では人手不足がより深刻化し続けていることもあり、トラックから他の輸送手段に変更する「モーダルシフト」が注目されています。
しかし、メリットが大きいはずのモーダルシフトがなかなか進まないのが現状です。
この記事では、モーダルシフトのメリットや進まない背景について解説していきます。
モーダルシフトとそのメリットとは?
モーダルシフトとは、自動車などで行っていた輸送業務を鉄道や船舶を利用して輸送する手段のことを指します。
鉄道や船舶を利用することにより、CO2削減の効果もありトラックから船舶からの場合で約4%まで減少し、トラックから鉄道に切り替えることで約2%までCO2の排出量を抑えることが可能です。
出展:国土交通省 運輸部門における二酸化炭素排出量より一部引用
もちろんCO2の排出量削減は、省エネルギーにつながるのでコスト削減も可能になります。
ほかにも、トラックの稼働台数を減らすということは道路での渋滞削減の効果もあり、恩恵は多岐にわたります。
近年で一番大きなメリットは、物流業界で常に問題として取り上げられている人手不足解消の効果もあります。
従来なら複数台のトラックで運んでいた業務を鉄道や船舶なら一度に大量の荷物を運搬することができ、人件費の削減にも貢献するでしょう。
とくに距離が長くなるほどドライバーの業務負荷が高まるので、モーダルシフトに切り替えることにより、働き方改善につながります。
モーダルシフトが進まない理由とは
このようにメリットばかりのモーダルシフトですが、現状ではトラックでの輸送が圧倒的多く導入が進んでいない状況です。
おもに導入が進まない原因は次の3点になります。
時間的制約が大きい
モーダルシフトは鉄道や船舶のスケジュールを起点に輸送するので、輸送にかかる時間が長くなりやすいことが課題です。
現在の輸送で求められるのはとにかくスピードで、とくに小口配送では依頼主のもとへ翌日着といったスピード配送が一般的になりつつあります。
トラックなら出荷元から荷主までのドアツードア配送が可能ですが、鉄道や船舶だとコンテナなどへの積み替えが必要でさらに時間がかかることでしょう。
さらに船舶の場合、輸送スピードは陸上輸送に比べて劣るので、時間の短縮を求める現代の輸送環境は苦手といえるでしょう。
また輸送のほとんどを鉄道や船舶に頼ってしまう分、時間の融通がききにくいのも課題と言えます。
輸送コストがかかる
モーダルシフトは、一度に荷物を大量に運べることでコスト削減ができると前述でお伝えしましたが、その輸送距離の分近点は500km以上といわれています。
長距離であればモーダルシフトの恩恵を受けやすいですが、輸送のほとんどは500km未満が多く、コストの回収が難しいモーダルシフトは導入がされにくいのが現状です。
またモーダルシフトを導入してもトラックの手配は必要不可欠で、スケジュール管理が複雑になりやすいでしょう。
地域によっては非効率になりやすい
モーダルシフトは鉄道や船舶を利用するので、駅や港から出荷元や荷主までの距離が遠いと想定以上の時間がかかり、非効率になりやすいでしょう。
また、地域によっては鉄道や船舶によるコンテナ輸送を取り扱っていない地域もあります。
対応地域でも特に都心部などの鉄道輸送は増便が難しいこともあり、想定通りいかない可能性も十分考えられます。
まとめ
この記事では、モーダルシフトのメリットと課題について解説しました。
モーダルシフトを効率的に利用できれば、地球に優しい輸送や人手不足の改善などメリットはありますが、コストや時間的成約が大きいためなかなか実用化には至っていません。
今後は、大手運送業や荷主がモーダルシフトに積極的に取り組むようになればドライバーの環境改善に繋がっていくでしょう。
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