物流における積載率の重要性と効率化のポイント
2025.10.10
物流現場では、荷物をただ運ぶだけでなく、いかに効率的に運ぶかが大切です。その指標のひとつが「積載率」です。積載率とは、車両にどれだけ荷物を効率よく積めているかを示す数値で、運行コストの削減や安全運行に直結します。物流効率の向上を目指す企業や現場では、積載率を意識した運行が欠かせません。
積載率とは何か
積載率とは、一般的に「積載重量 ÷ 車両最大積載量 × 100%」で表されます。例えば、積載可能重量が5トンのトラックに、実際に4トンの荷物を積んだ場合の積載率は以下の通りです。
積載率 = 4t ÷ 5t × 100% = 80%
積載率が高いほど、1回の運行で多くの荷物を運べることになります。ただし、積載率は車両の種類や荷物の形状によって変わります。
大型トラックでは重量よりも体積が制約となる場合がありますし、小型トラックでは荷物のバランスや積み方が重要です。また、道路運送車両法や道路交通法では、積載制限が定められており、過積載は法律違反となるため注意が必要です。
積載率向上のメリット
積載率を向上させることには、さまざまなメリットがあります。
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コスト面
積載率を10%上げるだけで、運行回数を減らせるため燃料費や人件費が削減できます。たとえば、1日10回運行していたものが9回で済めば、約10%のコスト削減が期待できます。
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環境面
運行回数が減ることで二酸化炭素(CO₂)の排出量も抑えられます。例えば、1回の運行で排出されるCO₂が50kgだとすると、1日1回減らすだけで年間1万回運行なら500トンのCO₂削減につながります。
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安全面
適正な積載率により過積載や荷崩れのリスクが低減します。荷物のバランスも良くなるため、カーブや急ブレーキ時の安全性が高まります。
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効率面
積載率を改善することで、ドライバーの負担も軽減されます。無駄な走行が減ることで、作業効率が向上するのです。
積載率向上の課題と注意点
積載率を上げることはメリットが多い一方で、いくつかの課題や注意点もあります。
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過積載のリスク
法律違反になるだけでなく、荷崩れや事故の危険性も高まります。
※とくに過積載は操安性の悪化だけでなく、車両への物理的ダメージ、環境への負荷、そして罰則というリスクがあります。 -
荷物の形状や重量の制約
大きな箱や不規則な形の荷物は効率よく積みにくく、積載率の向上が難しい場合があります。また、壊れやすい荷物や冷蔵・冷凍が必要な荷物は積み方に制限があるため、理想的な積載率を達成するのが難しくなることも少なくありません。こうした荷物の特性を考慮した積み方の工夫が必要です。
具体的な改善方法・事例
積載率向上のために現場で取り入れられる方法はいくつかあります。
荷物のパレット化や箱の最適化
同じ体積でも形を工夫することで、より多くの荷物を積載可能です。
例: 50cm×50cmの箱を60箱積むより、45cm×45cmの箱を72箱積む方が積載率向上につながります。
AI・物流管理システムの活用
荷物の重量や形状、配送ルートを考慮して最適な積載パターンを自動算出することで、無理のない効率化が可能です。さらに、システムはリアルタイムで積載状況を監視し、荷崩れや過積載のリスクを事前に通知する機能も備えています。これにより、積載効率を最大化しながら安全性を確保でき、ドライバーの作業負担も軽減できます。また、配送計画の自動最適化によって運行回数を減らすことができ、燃料費削減やCO₂排出量の抑制にもつながります。
車両選定・ルート最適化
近距離配送は小型車両、長距離は大型車両を選ぶなど、配送シーンに合った選定が必要不可欠です。
さらに近年では、物流業界全体で配送効率や積載率改善の取り組みが進んでいます。
AIによる自動仕分けや積載管理システムの導入が増えており、現場の負担軽減と効率化に貢献しています。
まとめ
積載率を意識した運行は、単に効率を上げるだけでなく、安全性や環境負荷の軽減にもつながります。小さな工夫を積み重ねることで、無理なく運行効率を向上させることが可能です。積載率を現場で管理・改善することは、持続可能な物流を実現するための第一歩といえるでしょう。
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