物流2024年問題の次は加速するインフレ!トラックの価格高騰で運送業に大ダメージ
2024.11.27
物流2024年問題による人手不足のため、物流業界では運送量が減少し、大手でも減収や減益が後を絶ちません。さらに追い打ちをかけるように、物流の要でもあるトラック価格の高騰が続いています。この記事では、トラック価格の推移や高騰の背景について解説していきます。
物流トラックの新車価格推移
物流2024年問題でドライバーの拘束時間の制限が設けられるようになり、多くの物流企業で人手不足が続いています。
しかし、求人広告で募集をかけても思ったように人手が集まらないのが現状のようです。
さらに物流業界では別の問題で頭を悩ますことになっていて、それが大幅に高騰したトラック価格の高騰です。
実際にどれぐらいの高騰になったのか、過去の新車価格をもとに算出していきます。
いすゞの大型トラックである「ギガ」の場合だと、2014年時点ではG-CARGO・GVW25トン車は2,047万円(税抜き)ほどでしたが、2024年現在では2,597万円(税抜き)で、26%もの価格上昇となっています。
また、三菱ふそうの小型トラック「キャンター」の場合だと、2012年のスタンダードモデルで395万円(税抜き)でしたが、2024年現在では586万円(税抜き)で48%アップと大幅な高騰になっています。
ちなみに自動車の価格高騰は、乗用車でも問題となっており、軽自動車では47%アップ、小型車で82%アップ、普通車で34%アップとなっています。
物流トラックが値上がりした背景
ここ数年で急激な高騰をみせたトラックの新車価格の高騰ですが、背景には以下のものがあげられます。
原材料や人件費の高騰
原材料や人件費の高騰は、近年の世界情勢の不安定化がきっかけといえます。
事実、ロシアのウクライナ侵攻以降に鉄鋼製品やアルミなどの原材料のほか、原油などの価格が著しく高騰しました。
そして物価高騰などのインフレの影響によって、人件費も高騰しているため、原材料の値下がりは今後も厳しいのが現状のようです。
また、コロナ禍による半導体などの部品の供給不足が深刻化したことも価格上昇のきっかけとなりました。
為替の変動
国産トラックはすべての部品を自国でまかなうのは難しく、輸入に頼らざるを得ません。
そこで問題になるのが為替の影響です。
2022年からアメリカの金利政策により、日本円は世界的な円安方向に向かったことで、輸入品のほとんどが高騰しました。
そのため、新車価格だけでなく、補修部品や油脂類なども価格上昇が続いています。
安全支援の先進技術の導入
近年のトラックは、最新の安全支援装備が義務付けられています。
バックカメラの義務化だけでなく、カメラやレーダーを駆使した事故予防の運転支援装置は当たり前になってきます。
これらの安全支援装備は部品代はもちろん、開発に莫大な費用がかかることもあって、新車価格に転嫁されているのが現状です。
日野自動車の不正による供給不足
また、トラックが急騰中の2022年に拍車をかける事態となったのが、日野自動車の排ガス規制の不正問題です。
不正は2016年から行われており、内容も悪質だったことから他メーカーや建設機械を含む大問題に発展しました。
その後、日野自動車の99%の製品が販売停止となり、トラックの供給不足のため中古車を含むトラックの高騰につながりました。
物流トラックが値上がりすると浮上する問題点
急騰した新車トラックの価格上昇によって、増車や買い替えを予定していた物流企業も延期や中止の対応を取らざるを得ない状況になってきました。
さらに新車の販売台数の減少に伴い、中古車の流通量も減少するだけでなく、中古車価格の高騰につながっています。
また、部品代の高騰も著しいので、整備や車検に関しても、企業の収益を圧迫している結果になっています。
一部の企業ではリースなどに切り替えるなどして対応していますが、運賃への転嫁も厳しいため、今後もこの問題は続いていきそうです。
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