近年「インフラ」という言葉がよく使われ、物流業界でも「物流インフラ」という言葉が使われるようになりました。とくに政治や経済、産業などでインフラという言葉が使われますが、そもそもインフラとはどのような意味を持つのでしょうか。この記事ではインフラとはどういったものか、また物流インフラの課題について解説していきます。

物流インフラとは？インフラの種類を含めて解説

インフラという言葉は、物流以外にもさまざまな分野で使われています。
インフラとはどういったものなのか、またインフラの種類について解説していきます。

インフラとは

インフラとは、社会や経済活動などの基盤の構築を指し、物事を下支えするという意味をもつinfrastructure（インフラストラクチャー）の造語です。

インフラは、サービスや制度、仕組みなど幅広い範囲で適用され、生活に支えるための社会基盤といえるでしょう

インフラの種類

インフラにはいくつもの種類があり、日常で必要なものばかりです。

ただし、インフラの明確な定義がなく、区分も曖昧なことがあります。

ここでは代表的なインフラを紹介していきます。

生活インフラ

生活インフラは、日常生活で必要不可欠なものを指し、「ライフライン」と呼ばれるものです。

代表的なライフラインには、ガス、電気、水道があり、さらに交通や物流なども含まれます。

社会インフラ

社会インフラは、社会的なサービスを行なう設備や施設を指すことが多く、おもに学校や病院、警察などの社会福祉サービスを提供する施設が多いです。

また、交通インフラである道路や鉄道や通信やエネルギー供給施設も含まれます。

通信インフラ

通信インフラは、インターネットを代表する通信回線や通信機器などの基板の構築を指し、ITインフラやネットインフラと呼ばれることも多くなりました。

また、機器や回線の設備以外にもネットワークの保守、点検やOSなどのソフトウェアの提供なども含まれます。

物流インフラ

そして、メインとなる物流インフラですが範囲が広く、基板となるトラックや鉄道などの車両はもちろん、航空機や船舶なども含まれます。

また、道路や線路などの交通網以外にも、港湾や空港などの整備や管理も該当します。

ほかにも物を運ぶことに関連するための梱包に伴う資材や設備、保管を行なう倉庫やコンテナ、パレットまで指すことが多いようです。

物流インフラの課題

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、商業施設の自粛やリモートワークなどでオンラインサービスの需要が急加速したため、物流インフラが追いついていないのが現状です。

道路の整備は国や自治体でしか行うことしかできないので、企業はその他の分野で取り組んでいく必要があります。

物流業界は、他業界に比べてITの導入が遅れている業界なので、ITの活用はまだまだ導入の余地はあるでしょう。

とくにDXやIoTの活用は人件費の削減だけでなく、生産性向上のきっかけになるはずです。

具体例としては、運行管理や勤怠、帳票類などをアプリで運用することにより、管理の手間が省け効率化に繋がります。

ドライバーの配送に関しては、GPSとアプリを連動することによって、ルートの最適化や運転日報の自動作成までサポートしてくれます。

倉庫業においても、カメラやセンサー、AIを活用することで、リフトの接触事故防止、自動梱包など安全対策や人件費削減も可能となるでしょう。

まとめ

この記事では、物流インフラとはどんなものか、そして課題について解説しました。

モノの流れには必ず物流が必要となり、そのため車両や道路、施設などのインフラ整備は不可欠です。

また物流業界では遅れがちなDXやIoTなどの通信インフラの拡大は生産性向上だけでなく、2024年問題の人手不足にも大きく貢献するでしょう。