NEWS

新着情報

物流業界の待機時間はなぜ減らない?問題点と取り組みを解説

|

2023.06.09

物流業界でかねてから問題になっているのが、荷待ちに伴う待機時間です。

ドライバーの労働環境が悪化するだけなく、待機中の渋滞によるCO2排出問題などの環境面でも課題となっています。

この記事では、物流業界の待機時間の問題点や今後の解決に向けての取り組みについて解説していきます。

待機時間とは?

物流業界における待機時間とは、物流施設での作業を先方の都合により待機する時間を指します。

とくに多数の運送会社が行き来するような大型配送センターでは、待機時間が長くなることが多く1時間以上待たされることも珍しくありません。

待機時間は休憩時間とみなす運送会社もあるようですが、待機時間は拘束時間にあたるので立派な労働時間になり労働法に違反することになります。

本来、休憩時間とは従業員が雇用主に拘束されることなく労働から完全に解放されている状態を指し、休憩場所においても従業員が自由に選択できる権利があります。

荷待ちの待機時間は、ドライバーは基本的にトラックから離れることができないので休憩時間ではなく労働時間に該当します。

待機時間が労働時間に該当する業務は、トラックなどの配送ドライバー以外にもバスやタクシーなどの送迎ドライバーも対象です。

物流業界の待機時間の問題点

物流業界が抱える待機時間の問題点は、おもに以下の3つがあげられます。

待ち時間はドライバー側でコントロールできない

ドライバーが指定時刻に到着しても、物流施設の都合や入出荷の予約が殺到することによって、待機時間が発生してしまいます。

輸送品目にもよりますが繁忙期などでは、2時間以上の待ち時間はざらにあります。

これは、ドライバーが業務の効率化に取り組んでも改善が困難なため、ドライバーにとってはストレスとなり労働環境の悪化となるでしょう。



国土交通省:標準貨物自動車運送約款等の改正に係る手続き状況についてより一部出展

長時間の待機時間によるドライバー不足

運転などの拘束時間の長さに加えて、長時間の待機時間が労働環境の悪化に繋がり、人手不足が常態化しています。

さらに、本来なら労働時間である荷待ち時間を休憩時間として扱う悪質な企業もあります。

そのため、サービス残業の温床となることで配送ドライバー全体のイメージが悪くなり、若者や女性の参入が厳しいのが現状です。

待機時間の改善対策が進まない現状

荷待ちなどの待機時間のほとんどは、荷主や物流施設の都合によることがほとんどです。

しかし、待機時間の改善を荷主に依頼しても思ったように進まないことが多いのではないでしょうか。

なぜなら荷主側には、待ち時間による追加料金罰則はないからです。

しかも、少しでも安く運んでほしい荷主に対して、少しでも多くの荷物を運びたい運送会社とのパワーバランスは歴然で、意見をいいにくいのが現状です。

近年では荷主との直接契約ではなく、元請け運送会社と契約を結ぶことが多くなっているので、さらに荷主に声が届きにくくなっています。

待機時間を改善するための取り組み

常態化する待機時間を少しでも改善できるように、2017年7月より国土交通省から一定の条件下において荷待ち時間を乗務記録に記載するよう義務付けられました。

記載対象は、車両総重量8トン以上、または最大積載量5トン以上のトラックで荷主の都合で30分以上待機した場合です。

近年では、デジタルタコグラフやGPSを用いた配送システムを利用することにより、自動的に待機時間を管理することも可能になりました。

このような取り組みにより、労働時間と休憩時間の計測が客観視できるようになったのでサービス残業などの労働基準法違反は少なくなりました。

荷主側も入出荷時の検品作業やピッキングのロスを減らすために、ハンディターミナルや搬送ロボットの導入を進めている企業もあります。

さらに政府は、ドライバー不足が深刻化する2024年問題に対応するために、待機時間の削減を荷主に取り組むよう規制強化を行う予定です。

まとめ

物流センターでトラックが長蛇の列をなす待機時間は、ドライバーの労働環境を悪化させるだけでなく、今後の人材確保にも影響を及ぼします。

荷主側も基幹システムの導入で待機時間の削減に取り組んでいる企業もありますが、各企業に温度差があるのが現状です。

2024年問題まで1年を切っている現状では、政府の介入もやむを得ないといえるでしょう。

 

------------------------------------------
大阪商運株式会社(おおさかしょううん)
〒566-0042
大阪府摂津市東別府3-1-22 本社ビル
TEL:06-6195-7655(代表)
06-6340-7391(荷物のお問い合わせ)
受付時間:午前8時~午後6時 日・祝除く

◆運気をアゲル物流はお任せください!!
◆お気軽にお問合せください
>>お問い合わせフォームはこちら

◆未経験の方も大丈夫!ドライバー募集中!
>>5分で分かる大阪商運は こちら
>>各営業所の募集要項一覧は こちら

大阪・愛知・摂津・東大阪
運送会社
路線便・貸切便・共同配送・専属便
------------------------------------------

オンライン打ち合わせ対応!

お問い合わせはこちらからお気軽にご連絡ください。

お電話でのお問い合わせはこちら

TEL.06-6340-7391

平日8:00~18:00

Webからのお問い合わせはこちら